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書道と印鑑
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歴史上、中国の書道を除いて、その人の道徳的な性格や知識を反映できる芸術はない。ある分野での業績や芸術作品が醸し出すオーラは、その人の知識や品性の欠落を覆い隠してしまうことが多い。しかし、三次元の投影鏡のような中国書道はそうではない。その人の知識の深さ、徳性の高さ、心の強さは、筆跡を通して明らかになり、隠すことはできない。普通の漢字をどう書くかで、その人の教養がわかる。伝統的な筆ペンと木綿の紙を使った書道では、なおさらである。
中国の歴史を見ると、有名な書家は例外なく、深い知識を持った偉大な文学の大家だった。例えば、王羲之、淮蘇、何紹基、岳飛、于有仁などである。彼らは皆、学識があり、徳の模範であった。
さらに、筆致、字の内容、文字の配置によって、人物の道徳感情、理想、性格が伝わってくる。唐代の有名な書家である顔真卿将軍は、勇敢で情に厚く、愛国心の強い陸軍大将でもあった。彼の書を読めば、その高潔さに共感できる。
そのため、中国の書道は、中国では絵画と同じくらい高い地位にある芸術である。当館には、過去から現在に至るまで、中国の書道作品が豊富に収蔵されている。